カメづくし

ノロマ?カワイイ?ユーモラス? 見れば見るほど面白い。知れば知るほどハマっていく。 キバラガメのケビタとケビジの日常を通して奥深いカメの生態を浮き彫りにし、その魅力を掘り下げるカメブログです。

◆爪、取れちゃった!

早くも今シーズン3度目の産卵チャレンジで公園を闊歩するケビジ。

 

「おーい、どこ行くのー?」

 

世間のイメージとは裏腹にカメは意外と足が速い。スマホなんか見ていて

ちょっと目を離そうものならかなり遠くまで行ってたり、姿が見えなくなったりして

ヒヤリとすることも少なくない。日向ぼっこ中に忽然と姿が見えなくなり

そのまま帰って来なかったという話を幾つも聞いたことがあるし、

気を付けないと一瞬の気の緩みが今生の別れになりかねない。コワッ。

 

「ケビジ~!ちょっと待ってー!」

 

この日は1時間以上歩き回ってようやくホリ場が決まった。

 

今回は6個。

この日は近所の子供たち数人とそのお母さんやお爺さんまで集まってきて

各々にスマホを向けられて写真やら動画やら撮られっぱなしで、

ケビジ的には落ち着かない産卵だったと思う。言いたくはないけど、

正面から間近で撮られると流石に一言注意せざるを得ないし、

何より「撮っていいですか?」の一言が無いのがモヤる。

「他」より「自」が優先で「マナーとか他者に対する配慮が薄れてるなぁ」

と感じる出来事だった。

 

一方、少し気掛かりなのはケビタ。

これは3月下旬に水槽の底に落ちていたケビタの爪。中は空洞になっていて、

猫の爪みたいに外側の殻が取れただけかと思ってたんだけど・・・

 

根元からポロッと取れてるっぽい。

 

干し干ししてる時なんかに地面で擦れて出血したりもしてる。普段はほとんど水中に

居るから細菌感染も心配だし・・・

 

あまり動き回らず水中の奥の方でウトウトしたり、ジーッとしてることが多いのも

気になってたんだけど、まだ冬モードのせいかなとも思ったり。

だけど、フードを食べる時にちょっと食べづらそうにしてる時もあるし。

「やっぱり病院に行った方が良いかな」と思ってた矢先、

朝起きてみたら水槽の水面に細かい泡ブクが浮いてることに気付いた。

「何だこれ?いつもはこんなの無かったはず・・・」

 

ちなみにケビジ水槽はこんな感じ。水面に浮いてるのはブクブクから出る泡だけ。

 

「やっぱりこれは何か変!病院に行こう。」そうと決めたらすぐにGO!

 

フードを食べにくそうにしてるのは、もしや右アゴの出来物の影響で

口の中に何か出来てるせいじゃないかとも思ったけど、

診察の結果、口の中は綺麗なピンク色で異常もナシ。

レントゲンを撮ってもらったところ、出来物は骨とひと続きになってるそうで

どういう類のものかは切除手術して組織検査してみないとわからないんだそう。

「爪は偶発的に取れたもので、人間で言うと生爪が剥がれた状態で

それが気になってて食欲が無いのかも。」との診立てで、

塗り薬を処方してもらって1日1回塗り塗りすることになった。

 

帰りの車中でのケビタ。もうすぐおうちに着くからね。

 

薬を塗った後は15分くらい乾燥させないといけないので、すぐには水槽に戻せない。

というワケでタライで干されてる図。逃げようとして暴れてたものの、

ツルツル滑って出られない様子だったからちょっと目を離していたら・・・

 

脱走してた。

 

それから毎日お薬塗り塗りで格闘してるケビタと私。

塗り始めて4日目、まだ赤みがかってて痛々しい。

 

6日目、傷口も綺麗になりつつある。これで爪が生えてきてくれたら万々歳なんだけどね。

 

でも、病院に行った日の夜から食欲は戻ってきてて、今では以前のケビタそのもの。

 

無事、食欲大魔王に戻ったケビタなのだった。